Philosophy&Thoughts: ヴィトゲンシュタイン哲学入門2_哲学の有用性

ヴィトゲンシュタイン哲学入門1

ヴィトゲンシュタイン哲学入門2

ヴィトゲンシュタイン哲学入門3

 

I.哲学は役立つか?

 

論理実証主義から分析哲学への流れは、哲学問題を解決するための論理や言葉の分析の歴史です。

下記は、哲学的問題が生じるのは、構文や文法の誤解からであると論じたカルナップの古典的論文です。

 

Rudolf Carnap, The Elimination of Metaphysics Through Logical Analysis of Language (1932)

 

言葉の分析によりすべての哲学問題を解決できるとヴィトゲンシュタインは考えましたが、そこまで言わなくても、少なくとも問題を明確に表現することはあらゆる議論の前提です。

その意味で言語の分析は身近に役立つ場面があると思います。私の経験を紹介します。

 

II.英語文法の「=」の意味

 

英語を教えるとき、あるいは学ぶとき、「=」の意味を正確に理解しておくことは重要です。

最近の学校では文法を詳しく教えませんので、5文型を説明することは少ないかもしれません。しかし、外国語として英語を学ぶ場合、補語と意味上の主語の関係は非常に重要です。英語の語順通りに「何がどうした」という関係を理解するのに補語の理解は欠かせません。

S+V+CとS+V+O+CのS(主語)とC(補語)、O(目的語)とC(目的格補語)の関係について、S = C、O = Cの関係があると説明されることがあります。しかし、この「=」の理解でつまずく学生もいます。「=」の意味が多様だからです。

 

S = Cの関係

(1)同一性(主語と補語の指示対象が同じor主語と補語の外延が同じ)

The Morning Star is the Evening Star.
He is the man that I met yesterday.

(2)帰属(主語の指示対象は補語の指示対象(クラス)のメンバー)

He was a teacher.

(3)属性(主語の指示対象は補語で示された性質(関係)を持つ)

The trees are green.
Bean is next to Elfo.

 

(1)から(3)で私たちが普通理解している「=」の意味に近いのは(1)の同一性だけでしょう。

ですから、「=」ではなくコピュラ、「…は,,,です」として意味が通る関係と説明するのが自然です。

もちろん、補語が動詞の場合もあり、無理やり5つに分ける5文型は古い教え方かもしれません。

 

III.プログラムの「=」の意味

 

プログラムの場合、「=」に複数の意味を持たせてている場合もありますが、その場合でも、数学の等値(equality)と代入(assignment)を区別する必要があります。

x=x**2をとりあげましょう。

数学の方程式として、Linear Equation Calculatorで計算させると答は下のようにx=0, x=1になります。

 

 

プログラム言語、例えばPythonで、「=」は右辺の値を左辺の変数へ代入することを表現しています。

ですから、「xの二乗をxと名付ける」という意味になりますので、xが定義されていないとエラーになります。

しかし、xを適当な数字、例えば5とすれば、5の二乗ですから25の結果が得られます。

Rの場合は、代入に<-という特殊な記号を用いますが、同様の結果が得られます。

 

 

Rの場合assignment「代入」は「<-」を用います。このほうが混同しないのでよいと思いますが、二度キーを打つ手間と慣れない記号のため嫌がる人も多いです。ちなみに、昔は「<-」のキーがあったようです。

 

 

to be continured.

 

 

About shibatau

I was born and grown up in Kyoto. I studied western philosophy at the University and specialized in analytic philosophy, especially Ludwig Wittgenstein at the postgraduate school. I'm interested in new technology, especially machine learning and have been learning R language for two years and began to learn Python last summer. Listening toParamore, Sia, Amazarashi and MIyuki Nakajima. Favorite movies I've recently seen: "FREEHELD". Favorite actors and actresses: Anthony Hopkins, Denzel Washington, Ellen Page, Meryl Streep, Mia Wasikowska and Robert DeNiro. Favorite books: Fyodor Mikhailovich Dostoyevsky, "The Karamazov Brothers", Shinran, "Lamentations of Divergences". Favorite phrase: Salvation by Faith. Twitter: @shibatau

Leave a Reply

Your email address will not be published. Required fields are marked *

This site uses Akismet to reduce spam. Learn how your comment data is processed.